歯の着色には様々な原因がありますが、大きく分けると外側からと内側からの原因があります。ここでは、着色の原因について紹介します。
外側からの着色の原因について
コーヒーやお茶、赤ワインなど色の濃い飲食物の色素成分は歯の表層に沈着し着色となります。
これらの飲食物にはポリフェノールが含まれており、このポリフェノールが原因となります。歯の最も外側のエナメル質には主にタンパク質で構成された、唾液成分であるペリクル膜というものが存在します。
ペリクルはエナメル質の保護や小さな傷を修復する大切な役割がある反面、細菌やプラークが蓄積しやすいマイナスな面もあります。ポリフェノールの含んだ飲食物を口にすると、ポリフェノールとペリクルが反応し色素が沈着します。これが着色汚れとなります。
また、タバコも着色します。これは、タバコの中に含まれているタールという物質が着色の原因となります。
次に内側からの着色について説明します。
歯の神経が死んでしまった場合
歯をぶつけると歯髄内で出血します。また虫歯などで細菌が歯髄内に入り込むと、細菌をやっつけるためにリンパ球などの防御を働かせようと血流量が増加します。
歯の根の先の部分の歯髄は細く、その歯に流入する血液より流出する血液が少なくなると、硬い象牙質で覆われているため、歯髄内の圧力が高くなり、やがて歯髄が死んでしまいます。歯髄が壊れたものと血液中の鉄分が象牙細管に入り込み、それが変性し色が黒くなっていきます。
神経の治療をしたときも同じように血液の成分などが細管内に入り込むことで変色していきます。
薬物などによる着色
妊娠中の服薬などによって新生児の歯に着色をきたす場合があります。また、代表的なものとして、テトラサイクリン系の抗菌薬の長期服薬によって歯が黄色から褐色になる場合があります。
この他には黄疸を患うと溶血が起こり増加した血中ビリルビンが沈着することによって歯が緑色になります。また、新生児期にビタミンkの欠乏による出血性疾患で歯が緑色になることがあります。
ここでは、着色について紹介しましたが各々にあったホワイトニングの方法やメカニズムについても詳しく紹介していますのでご覧ください。