2018/03/12
切端咬合
切端咬合は、上の歯が下の歯を覆わずに、犬歯より前側にある上下の切歯の先端同士が、ぶつかるようにかみ合っている状態です。
下の歯が、正常の位置よりも前に出ている「受け口」傾向のかみ合わせです。 毛抜きのようなかみ合わせのことから、「毛抜咬合」や「鉗子状咬合」とも呼ばれています。
正常な咬みあわせは、上の前歯は下の前歯に2~3mm程度かぶさり(垂直的距離のことでオーバーバイトと言います)、横から見たときも上の前歯は下の前歯よりも2~3mm程度前にあります(水平的距離のことでオーバージェットと言います)。
切端咬合とはオーバーバイト、オーバージェットともに0mmの状態です。
切端咬合を放置すると、歯に負担がかかり歯の一番先が欠けたり磨耗したりします。
切端咬合は歯並びと、顎の形状が原因です。
そのため、受け口と同様に、両親のどちらかに切端咬合や受け口の症状があれば遺伝する可能性があります。必ずしも遺伝するわけではありませんが、お子さんのいる家庭では、両親の歯並びにも気をつける必要があるでしょう。
また、親知らずが生えてきた場合も、下の歯が前方に押し出されることで切端咬合になってしまうこともあります。
大人は顎の骨が成長しきっているので、自然に治癒することはまずありません。
このように自然治癒が見込めないケースでは、歯列矯正を行うことが必要な場合があります。 矯正方法は一つではなく、それぞれメリットが異なっているため、よく知った上で選ぶことが重要です。